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​大嵩禮造 グラスボックス

幾何学的抽象の世界

2026.1.8 [木]− 3.22 [日]

大嵩禮造プロフィール

1934年鹿児島市山之口町生まれ。甲南高校、鹿児島大学で画才が開花し、海老原喜之助に師事、1960年第1回南日本海外派遣美術留学生に選ばれ鹿児島の美術界に大きな足跡を残した。鹿児島大学で30年近く教鞭を執った後は、鹿児島市立美術館館長も務めた。

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 大嵩禮造の代名詞とも言える「グラスボックス」を中心に、大嵩先生の抽象画の魅力を改めて辿る展示です。 「グラスボックス」シリーズ(68~78 年)は1968 年から始まった、ガラスの無機質さ、冷たさ、鋭さを表現した作品群です。直線的な線で構成され、白と青の制限された色によって空間を表現する「グラスボックシリーズ」は、大嵩作品初期の代表的なシリーズと言えます。  大嵩は風土が作品に大きく影響すると考えていました。このシリーズで「自身に流れる熱く燃える薩摩の血と対極にある『冷たさ』を探ろうとした。」と大嵩は述べています。それは直線やハードエッジの冷たさを追求することで自らの血のアイデンティティを確認する作業でもありました。そして大嵩の狙いは強靭な構築と緊張感の確立にあり、グラスボックス後期には、単一空間に具体的なもの(十字架等)を配することで、画面の奥行きと新しい緊張感の表出を試みようとしました。この具体的なモチーフの導入以降、具象を幾何学的に捉え単純化したり、グラデーションの代わりに日本的なぼかし、ペンチングナイフを使用したひだ状のマチエールなどの表現方法を試しながら、純粋な抽象絵画から具象化へのシフト(「ポルト・ド・サンクルー」「ピカデリー・サーカス」など)が進みました。これら一連の作品群は、当館の大嵩禮造所蔵作品の根幹をなすものであり、大嵩作品を理解する上で類を見ない質量を誇っています。  また、大嵩禮造の代表作「花の碑」をはじめ、大嵩先生の抽象画の原点とも言える「碑(いしぶみ)のシリーズ」も供覧します。白色に拘り乾いた世界を追求した、大嵩の原点とも言える堅固な構図の抽象画です。この作品群には、師の海老原喜之助から激賞されたものが含まれています。  大嵩禮造が20代〜40代にかけて切り拓いた抽象絵画の堂々たる世界観をどうぞお楽しみください。

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花の碑 1959年 100号

24才の時の作品。白にとりつかれ、様々な実験をしていた頃のもので、

顔料ひとつにもその時の熱気が残っている。技術的には幼いが,

以後続いている白への偏執のはしりとも云うべきもので、私にとっては記念すべき作品である。

​グラスボックス 72-I 1972年

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油彩 グラスボックス77 青い十字架 1977S.jpg

青い十字架 1977年

ポルト・ド・サンクルー 1983年 100号

私の住んでいたパリの一画である。

噴水の不規則な形が街の直線を際立たせている。だがその対照の面白さより、背後にある街並の平面的な構成と色面の

配置に重点をおいて制作した作品である。

油彩 ポルト・ド・サンクルー1983S.jpg
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