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1920年代のエコール・ド・パリの熱気を持ち続け、西欧的なエスプリと造形で戦後の日本画壇を牽引した海老原喜之助が今年生誕120周年を迎えます。弱冠18歳で渡仏し、藤田嗣治の薫陶を受けて、パリで鬼才を発揮し、アンファンテリブル(恐るべき子供)の異名を取りました。若き日の叙情美と、晩年における豪放で詩情豊かな作品群は、いかにも薩摩人らしい清澄な世界を展開しています。
藤田の天才的素描力に影響を受けた海老原の素描は、下絵というデッサンのイメージを凌駕する名品であり、海老原作品のエッセンスでもあります。今回は児玉美術館が所蔵する素描作品の中からセレクトした逸品と、リトグラフの全作品を展示します。

人形使い(1941) 素描・着彩

騎馬(1954) 素描・着 彩

三面(1967) 素描・着彩
