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 春の所蔵作品展

-石踊達哉の日本画と向井潤吉の木版画-

2024.4.2  tue ~ 5.12 sun

 

春に相応しい石踊達哉の「紅白梅図」「月秋草図」(各4曲半双)をはじめとした花鳥諷詠の日本画の世界、及び向井潤吉が1970年代から十数年を費やして制作した木版画「日本の風景 九州」20点、川上南溟「長恨歌」六曲一双、上松真美子の大判リトグラフを展示いたします。華やかなさと軽やかさが同居した雰囲気の中、春の一日をどうぞお楽しみください。

*4月27日(土)11時〜15時「春のお茶会」を予定しております。状況によっては延期・中止の可能性があります。あらかじめ、ご承知おきのほど、よろしくお願いいたします。当日はホームページでご確認の上ご来館ください。

主な出展作家紹介

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石踊達哉 Ishiodori Tatsuya

1945~ 川辺高校卒、東京芸術大学大学院修了。

パリにアトリエを構えた1988年頃、それまでのシュールな人物画から花鳥諷詠の世界に入る。1998年瀬戸内寂聴訳「源氏物語」の装幀画を担当し脚光を浴びる。1990年「両洋の眼」展」で河北倫明賞を受賞し、国内外で平成琳派の旗手と目される。2006年から金閣寺の方丈広縁杉戸絵や客殿格天井画を制作する。確かな筆致と華麗な色彩は高い評価を受けている。

向井潤吉 Mukai Junkichi

1901~1995 京都市生まれ。

向井は京都市立美術工芸学校や関西美術院で、デッサンや油彩画の基礎を学ぶ。1927年渡欧しルーブル美術館で模写に没頭し、技法や表現の研究を重ねる。帰国後第17回二科展に特別出品し「樗牛賞」を受賞する。戦後行動美術協会を設立、ライフワークとなる「民家シリーズ」の制作を始める。全国を巡り、失われていくかやぶき屋根の家屋を描き続ける。一貫して日本の風土に根差した民家を誇張の無い的確な写実表現によってありのままの姿を生き生きととらえた作品を発表した。

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川上南溟 Kawakami Nanmei

 

1915 ~ 1999 大島郡徳之島町母間に生まれる。

鹿児島師範学校を卒業後、川上小・谷山小・鶴丸高校教諭を経て、1972(昭和 47)年鹿児島大学教育学部教授に就任。書は堀井鶴畔、辻本史邑、青山杉雨に師事。 自らも書道研究川上社中南溟会(後の墨泉会)を結成し研鑽を深める。また、南日本書道会「書林」に手本揮毫、学童書道の向上に努めると共に、南日本書道展審査委員長として南日本書道の発展に尽力した。書風は、自己の表現、一般の人にも親しみやすい近代性、現代社会に根ざした造形性の強さ等、洗練された筆で上品さが漂う。

上松真美子 Uematsu Mamiko

 

1949~  岐阜市出身の現代美術作家。1983年第2回吉原治良賞美術コンクール展優秀賞受賞。名古屋・パリ・台北・東京にて個展を勢力的に行う。色彩をテーマとして展開している。表現方法として、油彩画・版画・ドローイングで作品を発表してきた。1色の色面にストイックな線で表す油彩画、グラデーションと線の美しさが目を引く2色刷りのリトグラフ、自動書記のようなパステルによるドローイング、これらすべての表現は、作家の目指す美への希求と云えるだろう。

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